リノベーション、コンバージョンの底力

そして、もちろん建物はリノベーションで! 春から検討した物件情報はなんと300 件近く。で、ようやくこれだという物件にめぐり合います。工具メーカーの社屋として建てられた築45年の古ビルで、1、2 階が倉庫と事務所。そして、3、4階が社宅として作られたもの。タタミの部屋や懐かしいタイルの洗面台がほぼオリジナルで残るという、宿に使ってくださいとビル自身が言わんばかりの代物。「このビル、呼んでるよね!」早速、建物を借りる契約をし、リノベーションの設計を進めます。ところが、ここからが大変。数え切れないくらいのリノベーションをしてきた私たちですが、いざ旅館にコンバージョン(用途転用)するのに大きな苦労をともないました。「国は観光立国を目指すぞとホンキで言ってるの?」それほどに建築基準法や旅館業法のハードルは高く、新築するか、破綻した宿を買い取っての開業しかあり得ないと思えるような状況。そりゃ日本の宿代は高くなるよねっと感じた次第です。